7-Temptation for BMW E65 7series
E65 7series


7series購入記・・・・

うちの7の購入記を綴りたいと思います・・・。長々と書いていますので、お暇な時にどうぞ・・・。


その日、まだ中学生だった僕は父とともに、オペルVITAに乗っていた。

VITAはヤナセが用意した代車だった。

長い間我が家で活躍していたメルセデス、W210 E320 AVの点検の代車だった。

しかし、その点検により、ガスケットがヤバイということが判明した。

ほとんど故障のなかった我が家のベンツだが、時というものには勝てなかったようだ。

ガスケットを交換すると10〜20万かかるようだった。さすがに買い替えのことを考えだした。

それまで何度もヤナセではW220 Sクラスのカタログを受け取っていた。

買い替えのタイミングは何回もあった。しかしどうしてもデザイン、性能ともに納得がいかず、

ずっと悩んでいた。しかもその時はすでに新型のうわさがじわじわとでていた。

あと1、2年でモデルチェンジしてしまうことはわかりきっていた。しかしそんなにE320はもたない。

ガスケットについての電話は担当のサービスからかかっていた。しかし担当のセールスマンは

何も言ってこない。そこで他の車種について少しだけ考え始めた。

ちょうど少し前に輸入車ショーに行ったとき、Audiのブースには父の知り合いがいた。

ヤナセのAudi販売が開始していて、ある支店の店長になっていた。そこではA8をすすめられ、

かなり長い間話をしていた。そのこともあり、Audiを見に出かけたのである。

Audiのすぐ近くには、BMWの販売店があった。ここもヤナセだった。父はアフターのこともあるので、

ヤナセ関連の車しか買わないつもりだった。その頃は、僕はE60 5シリーズのデザインに魅かれて、

ずっと5が欲しいと言っていた。そのこともあり、BMWにもよることにした。

父はBMWはよく壊れるという印象が強かったらしく、あまり買う気なかったようだが。

正面にVITAをとめ、ズカズカと一直線に7シリーズに向かっていった。僕は5が好きだったが、

ファーストカーとして選ぶのはやはり7だった。VITAで来て7しか見てなくて・・・・。セールスマンは

一人も近寄ってこなかった。ひやかしだと思われたのだろう。そこへ、一人のセールスマンが来た。

他の人とはなんとなく雰囲気が違う。その人が現在もお世話になっている担当さんTさんであるが、

なんとBMWの日本トップのセールスマンだった。そのことは当然買ってから知ったのだが。

とりあえず他のディーラーのように飲み物を出してもらい、7の話をちょっときいた。

試乗がしたかったのだが、その時点で試乗車は用意がなかった。突然だったのでしょうがない。

そしていろいろ話をして、とりあえず見積もり。希望の車は黒、そして左ハンドル。そしてその時に

すすめられたオプションの、プラスパッケージとコンフォートパッケージを装着した車ということにした。

さっそく該当する車を探してもらうと、一台だけ見つかった。この車はオプションの19インチホイールを

はいているが、その他は希望通り。そしてこのホイールは絶対に7に似合うというのでその車にした。

なかなか条件がよかった。下取りの話などもでて、

VITAが代車であることを話し、E320の買い替えだが、とりあえず下取りなしの増車という形で話をした。

その後、車屋でお決まりだが住所と名前、電話番号を書いて店を出た。

すぐ近くのAudiにそのまま行った。A8は試乗車があった。しかし、車に乗り込むとそのデザインは、

スイッチが多数配置されていて、飛行機のコックピットを連想した。カッコいいのだが、高級感がなかった。

走りだしても、足は硬く乗り心地が悪い。エンジンも普通。全く「感動」しなかった。

しかも値段はそれなりに高い。そしてその日は帰路についた。

家に帰り、Audiの可能性がほぼ消え、やはりあきらめてSに乗るしかないのかと思っていた。

すると一本の電話がかかってきた。BMWのTさんからだった。

7シリーズを陸送したので、明日の朝到着予定で、試乗する時間はあるかという電話だった。

午後に家に来てくれることになった。そのフットワークのよさに、父はだいぶ心が動かされたようだ。

翌日、家にはシルバーの、まだ内装にはビニールの付いたままの745iが到着した。

ショールームで見るよりも大きく、カッコよくみえた。

僕は助手席に乗り、いざ走り出した。まずエンジンのかけ方が普通じゃない。ボタン式だから・・・。

シフトもステアリング横のレバー。普通の車じゃない・・・。最初に乗り方の説明をうけ、走り出す。

一番最初の出だしから、明らかに他の車と違った。

カタログを前日にもらって、車重が2トンほどあるとわかっていたので、その軽さが信じられなかった。

フラッグシップのくせに、そのV8はものすごく気持ちよく回り、パワーも抜群。

買うつもりだったのは735iだったので、745iだからだろうときいたら、735iもさほど変わらないとのこと。

納車するまでその言葉は信じていなかった。

乗り心地はすごくいいが、少し変な感触があった。たぶんタイヤが変形しているせいで、他の車は

こんなことはないので大丈夫とのことだった。父も僕もほぼBMWに決めていた。

ただ、僕は今までのベンツとどうしても別れたくなかったし、メーカーを変えてしまうことに、

やはり完全には賛成できてはいなかった。

試乗を終え、家で商談を始める。

父さんは無茶苦茶な条件を提示したが、結局最後はその条件でOKということになってしまった。

結局増車という形になり、とりあえずE320の行方は保留となった。

納車日は、2005年2月3日に決まった・・・。

「素敵なお車をお届けします!!」という言葉を残し、その日のうちに手続きできれば1月登録になるため、

販売数のこともあったのだろう。Tさんは745iでものすごい勢いで走り去った。しかし、「素敵なお車」

などという言葉を使うとは、やはり彼はどこか他のセールスとは違うと思った。

さて、7の購入も決まり、いろいろと納車時に取り付けるパーツを物色し始めた。

まずボッシュのスーパーホーンを入れること、そしてレーダー。あとはハイビームとフォグランプなど。

そしてE320の行方もいろいろと検討していた。父の知り合いの中古車屋に引き取ってもらうことになった。

E320に今まで以上に乗るようになった。なんだかエンジンがすねているようなフィーリングになった。

納車日が近づく。YanaseBMWには、取り付けてもらう部品を届けに行ったりした。

そして、納車日。

僕は当然学校。朝でW210とはお別れ。最後にW210で送ってもらおうと思っていたのだが、

残念ながら雪が積もっていて、スタッドレスを履いていなかったので、まったく走行できなかった。

いっぱい写真を撮った。

悲しかったが学校に行った。家に帰ると、当然車庫にはW210の姿はなく、ショールームのようなニオイが

ひろがっていた。たぶんアレはBMWのニオイなのだろう。(その後E90を購入した時にも、1週間ほど

車庫にそのニオイがこもっていた。) そして、黒くて大きな車が鎮座していた。

その車は、僕の車好きを加速させた。走ることが今まで以上に好きになった。

助手席に座ることしかできないが、それでも走ることが楽しくてしょうがない。

フラッグシップなんて、後ろに乗せてもらうだけの車だ。そう思っていたのに、E65は全然ちがう。

『駆けぬける歓び』を十分堪能できる車だ。ドライバーを楽しませることのできる車だ。

BMWはある意味ひどい製品だ。こんなにも人を惹きつけてしまうなんて。

そして、Tさんの言った、735iも745iあんまり変わらないという言葉は結構本当だった。

街乗りではまったく不満はないし、高速でもごくたまにしか物足りなさを感じない。

すばらしいエンジンだ。さすがエンジン屋、BMW・・・。

W210との別れはすごく辛かったが、いつか、E65と別れる日がきたら、

あの時以上の悲しみを感じてしまうかもしれない・・・。

                                                         ≪完≫


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